先日チームに加入したHさんのクエスト解放へ付いて行ってしまおうと、メンバーのレイリアさんと共にパーティーへと合流する。
 さて1stキャラのレツィービートで来てしまったがクラスはどうするか、迷った末に久々のテクターとなってタリスを手に取る。


 するとチームチャットへ、メンバーの刻牙さんからこんな言葉が飛んできた。
「師匠(私)の動きをよく見るといいよ」
「Σ(;゚д゚ )いやいやいやいやいや!!!!????」
 慌てて続きのチャットを打っているとHさんや、同じくメンバーのレアーさんからも言葉が飛ぶ。
「師匠、宜しくです!」
「参考になるよ!」
「最近タリス触ってないですし! って、ええええー!!!!」
 Hさんはテクニックを扱うクラスである、責任重大のように思えて私は慄いた。

 デイリーオーダー解放の条件でもあるフリーフィールド「東京探索」に着手する事にし、Hさん、レイリアさん、私と、悪戯のように別パーティーで参加した刻牙さんとで街中を駆ける。
 此処に出現するエネミーは風属性が弱点なのだが、残念ながらレツィービートは風属性のテクニックの揃えが悪い。其処で補助的な立ち回りを心懸け、攻撃には発動した位置から雷を放射状に降らせるラ・ゾンデを据えた。
 もう何ヶ月もタリスには触れていない事になり、操作を間違える事もあって思うように発動が出来ない。それでも何とかレスタによる回復は出来たので良しとした。
 此処「東京探索」はクエストポイントを溜めてクリアするのだが、そのポイントは破格の2000である。一人でこれをクリアした時は随分疲弊したものだ。クエストの参加人数が多いお陰で掃討もスムーズに行なう事が出来、やがて全員クリアを迎えたのだが、上手く戦えた自信は全く無かった。

 戦いを終えて自身を振り返ると、やはりこれといって良い戦い方が出来ていなかったように思う。精々ラ・ゾンデの基本的な使い方か。
 いい格好を見せたい、という見栄ではなく、Hさんへ何か有用な事を、といった後々の為の目的を達成したいところだったのだが。
 なかなか上手く出来ないものだと肩を落として、私は「東京探索」の夜の街をそっと出た。