デイリーオーダーに「黒ノ領域探索」ハードをAランク以上でクリアせよ、グアル・ジグモルデを打倒せよ、という二つの黒ノ領域関係があった。
 これの消化に向かおうとして、ふとフレンドリストを見ると、丁度このオーダーをしているのかフレンドのアメジストさんが「黒ノ領域探索」へ向かっているのを発見する。私は咄嗟にウィスパーを打ち込んで送った。


「今大丈夫かな……アメさーん、こんばんはーっ」
 するとすぐに返事があった。
「お! 今丁度クエ終わったとこ!」
「あちゃー、間に合わなかったっ。お供させて頂こうかなあと思っていたのですw」
 終わったなら仕方あるまい、と諦めたところに追加で言葉が飛んできた。
「あ、別キャラでも行くから大丈夫!」
 これには乗ってしまうしかない、私は同行を申し出て了承を貰う。

 そうして合流した別キャラ、Mさんと私はそれぞれキャストとヒューマンなのだが、あちらは全種族対応服、こちらはルックス系を着ており、真逆の格好という現象が起きた。これも此処ならではか。
 NPCハンスのクライアントオーダー目当てに、「黒ノ領域探索」スーパーハードへと向かう準備をする中で、私は思い出した事がありMさんに声をかける。
「ちょっとお頼みしたい事がありまして。(オーダーを)報告した後、一回だけTA(タイムアタック)龍祭壇にお付き合い願えませんでしょうか?」
 打倒系デイリーオーダーを溜め込んでしまい、丁度それが多く達成出来るのがタイムアタッククエスト「突破演習:龍祭壇」なのである。
 Mさんに了承を貰う事が出来たところでMさんからも頼み事をされる。同じくタイムアタッククエストの「走破演習:アムドゥスキア」のクリアを手伝ってほしいとの言葉を断る理由も無く、最後に片付ける事が決まった。

 まずはフリーフィールド「黒ノ領域探索」である。二人だがずんずんと進み、やがてクエストポイントが500以上になった。
 最深部にいるグアル・ジグモルデとの対戦もあっという間に終わり、あとはアークスクエスト「黒の民状況調査」でオーダーに足りない黒の民を打倒して完了だ。

 オーダー報告を終え、続けて「突破演習:龍祭壇」スーパーハードである。ディカーダ達が襲い来る箇所でMさんが道に迷ってしまった事にひやりとしたが、何とかスイッチオンが間に合って事無きを得る。
 その後は快進撃を続けて、特に危なげなくクリアした。

 最後は「走破演習:アムドゥスキア」だ。
 此処にあるアスレチック状のスイッチを踏む事に大層難儀していたMさんに代わり、いつか作っておいたブレイバー装備可能にクラフトしたジェットブーツを使って二つのスイッチを踏む。昔は柱の数々を足で登り、片方にシュンカシュンランを放って移動していた事を考えるとかなり楽だ。
 途中で龍族を誤って倒してしまうが、「攻撃の前に出てくるほうが悪い」という言葉で締め括られた。こうなると龍族が少々可哀想な気もする。
 その後にあるアタックスイッチもワイヤードランスの「カイザーライズ」で一息に点灯させて、これも随分楽々とクリアした。

 頼りにする物や人を「頼みの綱」と言うが、今回は互いがそれであり、結ばれて輪になったようだ。
 その綱に恥じないよう、私は邁進してゆかねばならないのだろう。