今回は一つ、紹介をしたいと思う。

 フレンドのタカシさん(タカシくん)には、小さな相棒がいる。
 右肩付近に浮遊しており、大きな一つ目を半眼にして、大きな舌を垂らしているが、全体的に何処か愛嬌のある顔をしている。名称を「提灯お化け」という、アクセサリーの一種だ。
 「提灯お化け」という妖怪は浮世絵などの絵画でその存在がよく描かれるのだが、明確な伝承は無いらしく、その正体ははっきりとしない。形も手が生えたり翼が生えたりと様々で、共通するのは古い提灯である事くらいだという。その点は掴みどころのない妖怪らしさと言えるのかもしれないが。
 彼をタカシさんは長く連れているらしく、今やお馴染みのマスコットとなっていた。


 ある日の緊急クエスト「地底を染めし女王の悪夢」へ、タカシさん、フレンドのSさんともパーティーを組んで赴いた時の出来事である。
 減少するマナへ対処する為、あちこちに落ちている魔晶石を拾いつつ、数が限られている大魔晶石を破壊しすぎないように気を付けて洞窟を進む。
 特に後方からの不意討ちへ十分気を配りながら出現するエネミーを蹴散らしていき、やっと最奥部まで辿り着いた。記憶力の無い私は地形や出現パターンを把握する事が難しいので、常に気配りせねばならずに緊張感で疲弊しやすいのである。

 OF・アプレンティスとの空中戦は相変わらず攻撃が当たっているのかどうかが判断しづらい。破壊可能部分やコアをしっかり狙っているのだが、ダメージ表記が全く出ない時とかなり小さな数字が出る時の違いがまるで解らないのだ。威力の高いコンバージェント・レイを使いたくても当たっているかが解らないのではどうしようもなく、数字が視認出来るまではオルト・サ・バータを仕方無く連射するしかなくなっている。

 OF・アプレンティスが墜落してからは一気呵成と言わんばかりに思い思いの攻撃を叩き込み、遂に最後のコアを破壊する。
 それは私の視界だったからこその、ある意味奇跡だったのだろう。
 とどめのイベントムービーに登場するのは四人なのだが。
幻ではない相棒は01
 奥のアークスが隠れてしまったのは偏に身長差によるものなのだが、其処にはしっかりとあの「提灯お化け」が入っていた。この時ばかりは何やらきりりと引き締まった表情に見えたものである。
 巨大な光刃に斬られて爆発するOF・アプレンティスを見遣るその後ろ姿に、私は彼を幻の五人目と思うしかなかった。

 彼がどんなお化けであるのかなど、謎多きところも沢山あるのだが。それを気にするまでもない安心感はきっとあるのだろう。
 相棒というのは、そういうものなのかもしれない。