全くの二次創作の話です。苦手なかたは閲覧をお控えください。

 ツィーエの誕生、そして存続。


 まず、エルダローエは世界、或いは空間を渡り歩く際に種族変化を起こす程、遺伝子レベルでトラブルメーカーでした。
 そんな彼がグラールにいた頃、悪戯をします。エステにて小さくなり、暫くそれで過ごして、元には戻ったのです、が。

 此処で勝手設定になりますが、グラールのスケープドールの仕組みは、事前にインプットした情報を元に倒れた人の体をナノトランスで再構築する、というものでした。
 そんなスケープドールに、小さくなった当時の身体情報をインプットした侭だったのです。
 そしてスケープドールを二個携帯する許可が下りている状態で倒れた結果、不安定な遺伝子情報も相まってスケープドールがエラーを起こし、二個同時に発動。
 気が付けば、其処には小さな自分もいたのでした。

 最初こそ全員が慌てたものの、一番動揺する小さなエルダローエを見て、三人で暮らす事を決意。自分を自分だと識別する一番簡単なもの、名前を貰って、ツィーエとして生きる事を選択しました。
 しかしある日、同僚から悪気無く致命的な言葉が飛んできます。
「早く元に戻るといいね」
 それはツィーエという個の存在を認めていない言葉でした。

 ショックを受けたツィーエは、もう此処にはいられないと思い、命を絶とうとします。
 ぎりぎりで二人に止められ、「一緒に暮らそう」と、他の誰でもない自分を必要とされたツィーエは改めて生きる事を決意したのでした。

 己が個として確立する事に、オリジナルを食う恐怖感もあった彼ですが、その心配こそが初めて抱いた彼個人の感情だったのかもしれません。