先日……とは言ってもかなり日が空いてしまいましたが。
 黒羊さんのブログの企画、「黒羊のロックフェス2016」。
 これへ密やかに投稿しておりました。
 何故「参加」ではなく「投稿」と表現したかは、内容をご覧になるとご理解頂けるかと……。

 それでは以下から、投稿した文章スタートです!




ロックフェス、その物陰で

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ロックフェス、その物陰にて密やかに。

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 2016年6月23日。
 この日こそ、密かに参加しようと心燃やしていたロックフェスの開催日である。
 主には緊急クエストへロックな出で立ちで、またはロックな心構えで向かう、という内容だ。ロックなスクリーンショットを送付しても参加に数えられるという。
 スクリーンショットは撮る事が出来ず、ロックな出で立ちも持ち合わせがない私は、せめて緊急クエストへ心構えだけでもロックに参加しようと計画していた。
 しかしこの計画は崩れ去る事となる。

 申し訳無い事であるが、此処からはリアル話になる。
 2016年6月23日。
 庭に好き放題生えていた木を伐採した。その大きさたるや、幅2.5メートル、高さ2メートル、奥行き50センチはあっただろうか。随分とロックに育ったものだ。
 枝の太さもかなりもので、最高に尖った姿勢である。
 それに立ち向かうにはこちらもヒートアップせねばなるまい。
 これでもかと枝切り鋏でのセッションを続けた結果、私は腕をやられた。酷使した結果、震えが止まらないのである。
 当然ながらVITAを持つ手もビートを刻むかのように、大仰に震える。
 これではクエストは侭ならないだろう。
 緊急クエスト、即ちライブを諦めるしかなくなってしまったのだ。

 悲しみに暮れ、ミニルームで作業をする。作業に後悔は無いのだが、やはり残念な思いは募りゆくばかりだ。
 そんな時、インターホンのように読み込み音が鳴る。フレンドがルームに来訪してくれたのだ。
 チャットもあまり覚束無い手だったが世間話に花を咲かせていると、ムービーライブ開催の知らせが流れた。ライブと名の付くものはこれもあったではないか。私はフレンドと共に会場へと赴いた。

 サイリウムを振りたい心地になりつつ、ムービーライブを観終える。古き良きとはこれであろう。
 フレンドと二人、これからどうしようかと悩んでいた時だったか。軽い音がして視界に何かが飛び込んでくる。ミニゲームとして設置してあるサッカーゲームのボールだ。
 フレンドの心にも雷鎚が落ちたのだろうか。其処からは二人きりの激しい攻防戦が始まった。私は青ゴール、フレンドは赤ゴールにシュートを決めようと躍起になって青いボールを追いかける。
「遊んでてアークスの偉い人に怒られちゃいそうw」
 そんなフレンドの言葉には訳がある。既に緊急クエストの知らせが鳴り響き、辺りは緊急事態の印で真っ赤に染まっていたのだ。流石本日の大物ライブ、知らせも派手だ。
 ゲームセットまでとはいかなかったが互いにかなり得点を入れてから、やはりと考え直し緊急クエストへ向かうフレンドを見送った。ウォーミングアップには丁度良かったのかもしれない。

 今頃会場は盛り上がっているのだろう、淋しくなりながらとぼとぼとロビーを歩いていると、先程とは別のフレンドを見付ける。緊急クエストを終わらせたのか、それとも行かなかったのかは判断が付かない。どちらにせよ乗りに乗っているとは思う。
 私のルームへ移動して会話をしていると、詳細は伏せるが段々とネタがヒートアップしてくる。まさにライブ会場で持つような熱の篭もりようだ。
 相変わらずビートを刻む手を息つく間も無く動かしたのも、燃え盛るものあってこそである。

 そういえば、緊急クエストの名称は「世界を堕とす輪廻の徒花」だ。
 そして私が伐採した木は、実は大きめの花が大量に咲く。
 この日私にとっての「徒花」とは、奴であったのかもしれない。
 ともすれば、降りかかった緊急クエストに立ち向かい勝利した事にもならないだろうか。
 随分とこじつけであるが、其処を勢いで突き抜けてこそロックであろうとも思う。
 2016年6月23日。
 その心は、一日中ロックであったのだ。