いつか、いつかきっと。
 そう思い描いてどれ程の時が流れたのだろうか。
 まさかこのような形になるとは夢にも思わなかった頃からの、夢見ていた事がある。
 あのヴィタエスレインに強くなってほしかった。


或る決意と約束01
 特殊能力を8スロットに拡張し、徐々に準備をしていた矢先。降りかかった不本意な終末に絶望し、何も手に付かなかったのも長い時間だった。
 今や新実装の情報すら見なくなってしまったが、いつか決意した、約束とも言える事をせずに終わる訳にはいかない。強い侭でいてくれたその思いは、遂に行動を起こさせた。
 あのヴィタエスレインの特殊能力を、仕上げる。

或る決意と約束02
 なけなしの材料しか用意出来なかったのは本当に残念でしかない。
或る決意と約束03
 その中で、破格の性能を誇る「グランド・パワー」付与アイテムを入手出来たのは最大の幸運であろう。その舞い込んだ幸運に、「此処まで来たなら存分にやってこい」と背中を押されたような気がした。
或る決意と約束04
 巡り巡って出逢ってから実に六年半強。ずっと夢だった。えがいては、当時の状況では無理だと諦めるしかなかった。現在においても、もっと強い能力の組み合わせが生まれているだろう。これは道半ばで妥協するしかなかったものでもある。

 無意味だ、無価値だ、無駄遣いだ。馬鹿にされるだけだろう。
或る決意と約束05
 それでも、私は君へ少しでも強さを贈りたかったのだ。

 たったそれだけの事は、密やかに起こった。
 たったそれだけの事は、長く時間をかけた。
 たったそれだけの事は、密やかに終わる。
 たったそれだけの事が。